木材用語集
※ 潟}ルホの小割り製品は側取り製品です。
木を木材製品として利用するにあたり木材の「異方性(いほうせい)」は無視できない大きな木の特徴である。
「異方性」とは木材を構成する組織や細胞の配列により方向によって性質が異なることを言い「収縮の異方性」と「強度の異方性」に大きく分かれる。
実大材では断面が大きく繊維走行の乱れや節など様々な要因が影響するため一概に判断し難いが、左図での接線方向、半径方向、繊維方向の3つの方向で木材は収縮率や強度的性質が大きく異なる。
この事を十分考慮して木材は製材、乾燥、加工、利用を行わなければならない。
「収縮の異方性」は細胞組織の配列と水分の出入りの関係で接線方向の収縮が半径方向や繊維方向に比べて大きなものとなっている。木材の収縮は自由水が蒸発しきった状態である繊維飽和点(含水率25〜35%)を下回る頃からはじまる。これから木材の収縮がはじまることとなり、収縮率(含水率1%減でどの程度収縮するかの度合)のおおよその目安として接線方向:半径方向:繊維方向=10:5:0.5となっている。
だだし、この目安は実大材とは異なるケースが多く、樹種や目合い、あて(陽疾)等、様々な要因でかなりの個体差が出るので参考程度に使用する事が好ましい。特にあて(陽疾)部分は繊維方向への収縮が大きく出ることがある。
「強度の異方性」は繊維方向の「縦方向」とそれに直行する(半径、接線)方向の「横方向」で大きく分けられる。木材は仮道管や組織の配列の関係から縦方向での強度が強いこととなり木材を柱として使用する場合は縦方向、梁や桁で使用する場合は繊維方向に対して垂直な横方向からの荷重が加わることになる。
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