株式会社マルホ


木材用語集



水分傾斜(すいぶんけいしゃ)
「水分傾斜」とは木材の部分部分においての含水率のバラつきのことをいう。
木材は乾燥段階において、その乾燥スピードが部分的に違うことにより含水率にバラつきが発生する。一般的に表面から材温を上げていく乾燥方法では、木材は材の木口および材表面から水分が水蒸気となって抜けていくことになり、この時、木材は材の表面および木口付近が先に乾いていき、材内部のほうの乾燥度合があまい状態になる。この状態を「水分傾斜が大きい(含水率のバラつきが大きい)」という。
木材の含水率には平衡含水率という外気の温度と相対湿度によって決まる含水率があるが、乾き過ぎている部分はこの点まで水分を吸い膨潤し、乾燥が不十分な部分は水分を吐き出し収縮するという性質がある。このため乾燥材として製品化された時に水分傾斜が大きい状態であると、その後、時間の経過とともに乾燥度合が安定する(水分傾斜が小さい)状態になる過程において、変形等の症状が出る可能性が高くなる。
要するに含水率のバラつき(水分傾斜)がその後の製品の変形に影響を及ぼす原因となる可能性があるのである。この程度を小さくすること、つまり含水率のバラつき(水分傾斜)を小さく木材を乾燥させることが木材の寸法安定性を維持するための手段のひとつとなるのである。含水率のバラつき(水分傾斜)を軽視して目先の「含水率が高い低い」だけで製品の良し悪しを決めつけるのは問題があるのである。⇒「含水率」の項も参照
※ 潟}ルホの「マイルドドライ」は長さ、厚み、幅ともに含水率のバラつき(水分傾斜)を最小限に抑えるような工夫をして細胞にやさしい乾燥を心掛けています。



筋交い、筋違い(すじかい)
「筋交い」、「筋違い」とは柱と柱の間に斜めに入れて建築物や足場の構造を補強する部材のことをいう。
地震や強風などによる横揺れの動きに抵抗して四角い軸組がひし形に歪むのを防ぐ効果がある。
厚みのある筋交いほど強度が強い。樹種にもこだわって欲しい部分である。


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